ご本家 ササキリモドキ [バッタ目]
公園のトイレに灯火にやって来た居残り蛾がいないか見ていると、天井付近に見慣れない緑色の直翅の仲間が目にとまった。
手が届かないので、近くにあった刈られたササを使って下に降りてもらった。
今の時期、このあたりで夜間に灯りにやって来る直翅の仲間はセスジササキリモドキかヒメツユムシあたりだがこれらとは雰囲気が異なった。
調べてみると「ササキリモドキ」と思われる。
北海道大学出版会の「バッタ・コオロギ・キリギリス生態図鑑」では、ササキリモドキの分布域は本州中部以南と記されている。
虫に詳しい同僚のS君に聞いて見ると、文献によると埼玉県では所沢市をはじめ各所で過去に確認されているという。
温暖化の影響なのか?、それとも樹上性のため今までその存在が確認されていなかっただけなのだろうか?
ササキリモドキの仲間は近年発見されたものも多く、長翅型と短翅型がいて短翅型が圧倒的に多い。
種を判断するには、発見した地域や体型、色彩、最終的にはオスの尾端形状を確認しなければならない。
特に短翅型は種の多様性に富み同定が難しいようだ。
今回見つけた個体はオスで、尾端形状を確認すると図鑑のササキリモドキと同一であった。
2016年11月19日 東京都
バッタ目ササキリモドキ科 ササキリモドキ CANON EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/MT-24X