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ススキの根元のナンバンギセル [植物]

今年もススキの根元に「ナンバンギセル」が頭をもたげていた。
例年発生していたススキが刈られてなくなり今年はダメかと思っていたら、二つ隣の株の根元に今までにない群生だ。
株の周りから中までにょきにょき出て、写真のように一か所からたくさん出ているところもある。

この植物は葉はなく葉緑素を持たず、ススキやチガヤ、ショウガなどイネ科の根に寄生する。
形が南蛮から渡来したキセル、マドロスパイプに似ているのでこの名があるが、今の若い人はキセルなど見たこともないのではないか。逆にこの形からキセルを想像しなければなるまい。
ナンバンギセル0917_1_1.jpg



















うつむいて物思いにふけっているように見えることからオモイグサの別名もあるが、これだけ集まっているとこの名は似合わないな。
ナンバンギセル0917_2_1.jpg





























2016年9月17日 東京都
ゴマノハグサ目ハマウツボ科 ナンバンギセル
CANON EOS50D SIGMA 17-70mmDC MACRO HCM、EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/430EXⅡ


翅の模様が名の由来 ホシササキリ [バッタ目]

田んぼ脇の草地を歩いていると、小さなバッタが飛ぶ。
まず、普通の人はバッタが飛んだくらいにしか思わないかもしれない。

飛んだ先に駆け寄って見ると、メヒシバの茎にしがみついていた「ホシササキリ」のメス。
ここではメジャーな存在のキリギリスの仲間だ。
私の世代では三木のり平、そう桃屋のCMのあのキャラ似だと思う。
ホシササキリ0915-1_1.jpg





























翅に黒色の斑があるのが特徴で、これが名の由来のようだ。
似たものにウスイロササキリがいるが、生息地が局所的で頭の角度がもっと鋭角で翅に黒斑がない。
ホシササキリ、ウスイロササキリ共に草地を好むが、同じ仲間のササキリは主に林縁で見られ棲み分けている。
ササキリは、昆虫写真家の尾園暁さんが書かれている「湘南むし日記」で。
最近高周波に近いササキリの鳴き声がいよいよ聞こえなくなってきたのが、恐ろしく脅威だ。

草地では最もポピュラ-なホシササキリ。
色々なバッタがいるが、是非その顔を観察してみてはいかがだろうか。
親しみが湧くかもしれない!
ホシササキリ0915-2_1.jpg



















2016年9月15日 東京都
バッタ目キリギリス科 ホシササキリ                 EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/430EXⅡ

田んぼでは稲の花 [バッタ目]

My fieldの田んぼでは稲が花を付けていた。
普通のものから赤いの黒いのもち米と種類は様々。

鳥たちからお米を守るため、案山子たちが目を光らせている。
この案山子は公募で、申し込めば誰でも作ることが出来る。
田んぼに立った後は、来園者からの投票で表彰される。

実は僕も数年前に誘われ参加して、優勝したのだがそれを知る人は少ないだろう。
ほとんど組み立てに参加しただけなのだが!田んぼ0915_1.jpg




















この田んぼは無農薬なのでたくさんのバッタたちが共存している。
畔を歩くと目の前から田んぼに向かって無数のバッタが飛んでいく。
その多くは「ハネナガイナゴ」だ。
敏感でレンズを向けるとくるりと体を回して隠れる。
ようやく逃げない個体を見つけた。
ハネナガイナゴ0915_1.jpg





























黒いお米では、近寄っても全く微動だにしないバッタがいた。
「ツチイナゴ」の幼虫だ。
目の下の模様が涙を流しているように見えるのが特徴だ。
黄緑色の透き通るような体に小さな斑も美しい。
幼虫の時は季節がら緑の方が保護色になるので緑色、成虫は越冬するため羽化時には枯葉に似た褐色に変化する。
長い進化で得た巧みな技だ。

この個体は、左後ろ脚が欠損している。
ナナフシのように再生はしないので、ハンディを負って生きなければならない。
無事成虫となって冬を越せるだろうか?
ツチイナゴ0915_1.jpg





























2016年9月15日 東京都
バッタ目バッタ科 ハネナガイナゴ、ツチイナゴ
CANON EOS50D SIGMA 17-70mmDC MACRO HCM、
EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/430EXⅡ


キオビツチバチ [ハチ目]

オトコエシが見頃となっている。
オミナエシを女性に例え、それに対して茎もしっかりして、毛も多いところから男性のオトコエシ。
丘陵で自生のオミナエシは私が知る限りは無い。
今の時期、この花に今年2化目のホタルガが群れている様を見かけるが、他にも多くの虫たちが訪れる。
この日、花から花へ舐めるように移動していたハチがいた。
今までにも見掛けていたが、動きが早くてスルーしていたハチだ。
キオビツチバチ0915-1_1.jpg



















この日は敢えて撮って見た。
その名は「キオビツチバチ」。
名前の通り、お尻に黄色い帯がある。
オスは触角が長く、腹部の黄色い帯は繋がる。
したがってこの個体はメス。
コガネムシの幼虫に寄生するそうだ。
似た種にアカスジツチバチがいるが、頭部に黄色の斑があるので識別出来るようだがまだ出会ったことはない。
この種はblog初記載、まだまだですな。
キオビツチバチ0915-2_1.jpg



















2016年9月15日 東京都
ハチ目ツチバチ科 キオビツチバチ            CANON EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/430EXⅡ


とりとめもなく・・・ [季節]

田んぼ脇で高さ2mを超える「タカアザミ」が下向きに花を咲かせていた。
この日は今にも雨が降り出しそうな曇り空。
いつも見掛けるハチやチョウの姿は見られなかった。
写真を現像しているとえらく画質が荒い。
ISOを前の設定の3200のまま撮っていた。
このサイズなら、気にならない?
タカアザミ0915_1.jpg





























こちらは上向きに咲いたこの谷戸では最も多く見られる「ノハラアザミ」。
タカアザミと共に総苞の棘が柔らかく痛くないのがいい。
赤く色付いたアキアカネの数が増えてきた。
アキアカネ0915_1.jpg



















オギの葉裏で1頭だけの「アカハネナガウンカ」を見つけた。
夏の虫のイメージだが、10月まで見られると記載の図鑑もある。
このあたりでは今月で終わりかなぁ。
アカハネナガウンカ0915_1.jpg



















クリの実も早いものははじけ、落ちているものもあった。
緑のイガイガ、これで黒ければウニそっくり。

曇りの日はセミの声がほとんど聞かれず、コオロギの声が秋の訪れを告げているようだ。
クリ0915_1.jpg



















2016年9月15日 東京都
キク目キク科 タカアザミ、ノハラアザミ
トンボ目トンボ科 アキアカネ
カメムシ目ハネナガウンカ科 アカハネナガウンカ
ブナ目ブナ科 クリ                      CANON EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/430EXⅡ


トリフン母さん 頑張るねぇ! [クモ目]

小川沿いのヨシの葉にぶら下がった丸っこいものを見つけた。
よく見ると3つ、トリノフンダマシの卵のうだ。
産んだ本人を探すと、見守っているのか卵のうを見下ろす葉裏に潜んでいた。

過去に見た最も多い卵のう数は4個
さて、これを上回ることが出来るかな?
トリノフンダマシ0915_1.jpg





























2016年9月15日 東京都
クモ目ナゲナワグモ科 トリノフンダマシ CANON EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/430EXⅡ


アカボシゴマダラもいよいよ終齢 [チョウ目]

1m程のエノキの葉が何かに食べられていた。
よく見ると丸々と太った「アカボシゴマダラ」の幼虫だ。
かなりの大きさで、もう終齢だろう。
顎の水色が美しい。
アカボシゴマダラ0915-1_1.jpg





























ひつこく撮っていたら、顔を下げてしまった。
しばらく見ていたが全く動かず、残念・・・。
間もなく蛹化して、年内羽化組だ。

ここ数年で、今年は個人的に最もアカボシゴマダラをよく見かける。
このチョウが見られ始めた頃は、実生を探せば幼虫が見つかるというほど凄まじい繁殖力だったが、以降すっかりその数は減り、ある意味安定したということなのか。
食草の実生は草刈りで刈られたり、寄生バチなどの影響もあるのだろう。
アカボシゴマダラ0915-2_1.jpg



















9月15日 東京都
チョウ目タテハチョウ科 アカボシゴマダラ       CANON EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/430EXⅡ


今年も健在!エリザハンミョウ [コウチュウ目]

今日も天気は曇り空、昼前に近所の神社に行ってみた。
お目当は3年前に初めて撮影した「エリザハンミョウ」。
時期も9月とぎりぎりなのでいるかなぁと歩いていると、足元から何かが飛んだ。
ここにはトウキョウヒメハンミョウもいるが、それよりも白っぽい。
マクロレンズ越しに覗くと、エリザ特有の模様だった。
エリザハンミョウ0914-1_1.jpg



















歩き回ると結構な数が見られ交尾しているものも。
相変わらず敏感で、なかなか撮影距離まで近寄らせてはくれない。
境内には誰もおらず、社務所からも見えない場所だったのが幸いで、地面にカメラを向けてちょこちょこ歩き回っている姿を人が見たら不気味に感じるに違いない。
エリザハンミョウ0914-2_1.jpg



















エリザハンミョウには模様がはっきりして腹部が太い海浜型と内陸型がいるそうだが、ここは海から遠い神社の境内、海浜型を見たことはないがまぁ内陸型だろう。

そろそろサクラの葉も色付いて散り始めた。
成虫越冬ではなさそうなのだが、さていつ頃まで見られるのだろうか?
エリザハンミョウ0914-3_1.jpg



















2016年9月14日 埼玉県
コウチュウ目ハンミョウ科 エリザハンミョウ      CANON EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/430EXⅡ


久しぶりのホソミイトトンボ [トンボ目]

谷戸と谷戸の間の尾根を歩いていると、目の前をか細いものが飛んだ。
ガガンボか?こんなところにイトトンボ?
今の時期、ここの林内で見られるのはアオイトトンボかオオアオイトトンボだが、それらより小さく華奢な感じがした。
複眼や腹部の模様から丘陵の埼玉県側で見た以来の「ホソミイトトンボ」のメス。
自らこのあたりで確認したことはなかったが、春に別の谷戸でお会いしたトンボを撮っている方や同僚からこの尾根の東側で確認していると聞いていた。
尾根の西側では、それらしき個体をこの春に見つけたがとにかく止まってくれず種の確認に至らずにいたが恐らく本種ではと思っている。
ホソミイトトンボは秋に発生し成虫越冬する越冬型と初夏に発生する夏型がある。
さて、これはどちらだろうか?
ともあれ、東京都側で出逢えたのは自身嬉しい出会いだった。
ホソミイトトンボ0910_1.jpg



















2016年9月10日 東京都
トンボ目イトトンボ科 ホソミイトトンボ           CANON EOS7D SIGMA 17-70mmDC MACRO HCM 

モンキチョウ [チョウ目]

キツネノマゴのお花畑の上をモンキチョウたちがたくさん飛び交っていた。
黄色いオスが白いメスにラブコール。
オスの翅はもうぼろぼろだ。

モンキチョウ0825-2_1.jpg



















蜜を吸うメスの横に強引に割り込んだが、メスはお尻を上げて拒否のポーズ。
モンキチョウ0825-4_1.jpg



















ひつこくまとわりついていると、とうとうメスも我慢できずに飛び去ってしまった。
翅が傷んでいたからか?
強引でひつこかったからか?
理由は彼女にしかわからないが、なかなかうまくはいかないものだ。
しかしこの強引、ひつこさが自然界では大事なのだろう。

とここまで書いて、「ひつこい」、「しつこい」どっちだっけとわからなくなってしまった。
調べると「ひつこい」は関西弁、なるほど納得である。
モンキチョウ0825-3_1.jpg



















2016年8月25日 東京都
チョウ目シロチョウ科 モンキチョウ         CANON EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/430EXⅡ