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アカタテハ チョウになるのは厳しい! [チョウ目]

道際にカラムシが生育している。
葉の裏が白いのがこの植物の特徴。
見ると葉裏の白いのが目立つが、これは「アカタテハ」のしわざだ。
幼虫は葉を糸で綴って巣をつくりその中に潜む。アカタテハ0531-1_1.jpg

















いくつか綴られた葉を開いて見るが、幼虫の姿はない。
白い葉に黒いシミが付いた葉を開くと、そこには死んだ幼虫がいた。
外から襲われたのか原因は不明。
アカタテハ0531-2_1.jpg



















葉を渡り歩き何かを探す「キアシナガバチ」の姿があった。
いくつかの幼虫は、このハチに肉団子にされたのは容易に想像できる。
味を占めて再び訪れていると思われた。
キアシナガバチ0531_1.jpg



















下の方に、少しは先が開いて綴られた葉をいくつか見つけた。
覗いてみると、まだ白いアカタテハの蛹が見つかった。
葉の上に尻を付けた垂蛹。
幼虫の巣は葉の縁をほとんど綴るが、蛹になる葉は一部綴られていない。
これは成虫になった時に外に出る為なのだろう。
アカタテハ0531-4_1.jpg














この蛹を撮っていると、脇でぶるぶると大きな音がした。
見ると、他の蛹の葉が揺れている。
何もしていないのに何故蛹が動いているのかと見るとすぐにその訳がわかった。
葉の上に寄生蜂がとまっていたからだ。
見ていると蜂が飛んでくると葉にとまる前にすでに蛹が動いて威嚇している。
羽音?匂い?いったい何を感じているのだろうか?寄生蜂0531_1.jpg




















この後、蜂は葉の中に入り蛹に近づいて行った。
この局面に、つい手を出してハチを追い払ってしまった。
まぁ、私がいなくなったらまたやって来るのだろう。

幼虫時アシナガバチや寄生バエ、寄生蜂などの敵から逃れ、蛹になってまでまだ敵に襲われるとは本当に厳しい世界だ。
果たして、3頭の蛹は無事羽化できるだろうか?

今日、この場所を訪れてみたら3頭のうち1頭は無事羽化していた。
上記寄生蜂の来ていた蛹は大丈夫か?
継続して観察したい。
寄生蜂0531-2_1.jpg



















2016年5月31日 東京都
チョウ目タテハチョウ科 アカタテハ
ハチ目スズメバチ科 キアシナガバチ
CANON EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/内臓ストロボ、EOS50D SIGMA17-70F2.8-4.5 DC MACRO