SSブログ

鎧を纏ったヤゴに出逢う [トンボ目]

ある植物がそろそろ見頃とのお誘いをいただき、山へ行ってきた。
林道を歩いていると、道の上に黒いものがいた。
ハネカクシか何かだろうかとレンズを覗くと、何とヤゴだった。
道の脇下には渓流が流れているので、そこから上がってきたのだろうがこんな道の上に何故?
がっしりした体型とまるで鎧のような体のヤゴは丘陵では見たことがない。
ムカシトンボ0323-1_1.jpg


















道の上で人がやって来ると踏まれる可能性があるので、少しの間見守った。
少しすると歩き始め、川と反対側の道際を目指している様子。
ムカシトンボ0323-2_1.jpg


















向かっている先は落ち葉が堆積し苔が生え湿った場所。
こんなところを目指す訳とは何?と思っていたが、思い当るトンボが頭に浮かんだ。
帰って調べるとやはり「ムカシトンボ」のヤゴだった。
羽化の1か月ほど前に水域を離れ、湿った落ち葉の下で機が熟するのを待つという。
ムカシトンボ0323-3_1.jpg


















このヤゴも4月の終わりにはこの近くで羽化するだろう。
幼虫期間が5~8年と長い水中生活を経て上陸してきたことを思うと、無事に大空に羽ばたいて欲しいものだ。
それにしても全く予期していなかったこの出会い、まさに千載一遇のチャンスだった。

スプリングエフェメラルの花たちにも多く出会ったが、写真の選択に時間がかかりそうなので後日に。
ムカシトンボ0323-4_1.jpg


















2016年3月23日 
トンボ目ムカシトンボ科 ムカシトンボ  CANON EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/430EXⅡ