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カエル玉 その中心にいたのは・・・ [両生類]

春本番の暖かさが続いて、今日東京都では全国で最も早くソメイヨシノの開花が宣言された。
平年より10日早く、統計史上2020,21年と並んで最も早い開花だそうな。

そんな中、昨日の雨で池や湿地ではカエルたちが宴をしているのではないかと行ってみた。
案の定、池に近付くとココッ♪ココッ♪と鳴き声が聞こえてきた。
覗いて見るともうあちこちで「アズマヒキガエル」の宴が繰り広げられていた。
小さな池だが数えると約70匹。濁った皆底や池周りの林縁にもいるだろうから、恐らく100匹、いやそれを超えるかもしれない数が集まっていた。
紐状の卵塊もまだ数は少ないが見られた。
これだけの数がいれば、近いうちに産み付けられる卵塊の数も凄い事になりそうだ。
アズマヒキガエル0314.JPG



















目を惹いたのは水面に浮かぶカエル玉。
カエル玉はメスにオスがしがみ付き、さらにメスを求めて複数のオスたちがしがみ付いていって球状になるもの。オレンジ色や褐色など色の個体差は様々だ。
アズマヒキガエル0314-1.JPG



















カエルは交尾ではなく抱接と言って、メスにオスがしがみ付いてメスの産卵と同時にオスが精子をかける。意中のメスにオスがしがみ付くことを抱接という。
最初にメスにしがみついたオスは我も我もとやって来るオスたちを後ろ脚で蹴とばして応戦するが、数が多いと防ぎきれずに複数のオスが上にしがみ付いてこのような球状になる。
アズマヒキガエル0314-2.JPG



















少しの間見ていると、諦めたのか徐々に上にいたオスたちが離れて球が小さくなっていった。
さてこんなにオスを引き寄せるのはいったいどんなに魅力的なメスなのか見て見たくなった。
少しづつその正体が明らかに・・・・。
んんっ、アズマヒキガエルとはちょっと色合いが違うような?
アズマヒキガエル0314-3.JPG



















最終的に最初にしがみついていたオス以外がいなくなって現れたのは「ウシガエル」だった!
この時期のオスたちは、動くものをメスと思ってしがみ付くのでこういったことはよくある事なのだが、多くのオスたちが求めていたものがこれとはちょっとビックリだった。
オス1匹だけになり軽くなったからか、ウシガエルはオスを連れて一気に潜って姿を消した。
こんなハプニングもありながら、もう少しの間ヒキガエルたちの宴は続きそうだ。
ウシガエル0314.JPG



















2023年3月14日 東京都 無尾目ヒキガエル科 アズマヒキガエル

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