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ヤンマタケ 再び [菌類]

先日同僚が見つけた「ヤンマタケ」を撮り直してきた。
fieldではなかなか見つからない珍品だが、他のfieldでは毎年見つかるポイントがあるとも。
いずれにせよここでは次にいつ出会えるかわからないので。
ヤンマタケ01124.JPG



















生きている間に感染しそのまま死を迎えると聞くが、このトンボにとっては思ってもみなかった結末だろう。
ヤンマタケはアキアカネ、ナツアカネ、ノシメトンボ、ミルンヤンマなどに寄生する。
菌に感染して死ぬと翅が落ちてしまうそうで、翅が残っているものに出会うのは非常に稀なよう。
腹部の体節から柄のような子実体が伸びている。子実体はいわゆるキノコで胞子を作り分散させる。
子実体が赤色を帯びるものはシュイロヤンマタケ、有性世代はタンポヤンマタケと呼ばれタンポヤンマタケはさらに珍しく、環境省のレッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。
ヤンマタケ01124-1.JPG



















複眼はへしゃげていて、一つ一つの集合体である個眼それぞれの隙間から出た菌に覆われているように見える。
ヤンマタケ01124-2.JPG



















顔の正面から見ると、口から出た菌糸が周りを覆っていた。
ヤンマタケ01124-3.JPG



















こちらが今回寄生されていたミルンヤンマ。
腹部のカギ状の模様が一致している。
それにしても寄生する種が限られているのは何なのだろうか?
不思議。
ミルンヤンマ.JPG



















2023年1月27日 東京都 ボタンタケ目オフィオコルディセブス科 ヤンマタケ、トンボ目ヤンマ科 ミルンヤンマ

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