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オナガサナエとミスジチョウ [季節]

季節が進んで見られるトンボの種類が増えてきた。
と言ってもfieldの小川や湿地環境の遷移が進んでトンボたちにとっては好ましくない状況になってきている。
ここ数年のゲリラ豪雨や大型台風などにより過去にない雨量による土砂の堆積や土砂崩れが発生し、人の手を入れないと保てない環境が多くある。
その環境の再生には多額の費用が掛かり、人の生活に影響のある事案に予算が優先され自然環境の回復は後回しになるのは致し方がない事か・・・。それでも粘り強く交渉するしかないのだが。
さらには、毎年希少種を求めて採集者が訪れて根こそぎ捕えていくことには腹が立って仕方がない!
明らかに採集圧で生存が危ぶまれる種について、その場に出くわして採取禁止なので網をたたんでと話しても逆切れする始末でどうしようもない。僕らの時代にこの地で絶滅なんてことは絶対に避けたいと思っている。

この日、目の前にふわりと飛んだサナエトンボの仲間を手掴みしようとしたが、的が外れ地面に落ちた。
さて、どなただろうか?と着地時に握りしめていた草ごと掴んでみると、「オナガサナエ」だった。
オナガサナエ0621-1.JPG




















特に傷んだ様子もなくそっと柵の上に乗せた。
人懐っこい普通種だが、今年も出会えたことに感謝である。
オナガサナエ0621-2.JPG



















湿地脇のクリの花を見ていると大きなコミスジか?
って、この大きさは「ミスジチョウ」ではと止まったところを撮って見た。
前翅の白斑からやはりそうだった。
ミスジチョウは山地性、幼虫の食樹はカエデ類でここで出会えるのは年に1度あるかないかの希少種。
東京都のレッドリスト2020でも多摩部で準絶滅危惧に指定されている。

今、普通に見られる種はもちろんの事、絶滅に瀕している種が今後も見られるように、最低でも今の環境の維持、さらには手を入れて希少種の生育環境の保全、希少種毎の対策の立案が急務だと痛感している。
ミスジチョウ0621.JPG



















2021年6月20日 東京都 トンボ目サナエトンボ科 オナガサナエ、チョウ目タテハチョウ科 ミスジチョウ

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