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田んぼ脇林縁の枝でぶら下がり ギンヤンマ [トンボ目]

先週あたりから田んぼの上を飛ぶヤンマの姿がよく見られるようになった。
最初は8月よく見られたギンヤンマかと思ったが、大きさや飛び方が違うように見えたので時期的にカトリヤンマか。

今日は昼から一時雨が降り、曇り空だった。
田んぼを見渡すもその姿は見られない。
ならばと田んぼ周りの林縁の枝を見て回ったところ、葉が落ちたウワミズザクラの低い枝にとまっているオスを見つけた。
ギンヤンマ0903.JPG



















例年今の田んぼでは稲の穂が出る時期で、ギンヤンマは見られずてっきりカトリヤンマと思って撮っていた。
頭胸部の緑色と腹部の水色が美しい。
ギンヤンマ0903-1_1.jpg





























カトリヤンマでblogを書いたところすぐにトンボにお詳しいお二人からこれはギンヤンマであるとご指摘をいただいた。確かによく見るとカトリヤンマの特徴とは異なる部分がある。
もっと学ばなければと反省しながら、ギンヤンマで書き直した。
しかしギンヤンマのこうした生態を見たことが無かったので、これは得るものがあった。
ギンヤンマ0903-2.JPG



















トンボのオスには腹内側の上部に副性器と呼ばれるものがあり、交尾前に一旦腹端から精子を副性器に移す。これを移精という。交尾の時にメスはオスの副性器に腹端を付けて精子を受け取るためトンボは交尾時にその形がハート形になる。
ヤンマの仲間は飛びながら移精を行うようだが、このギンヤンマは何度か腹部を曲げて腹端を副性器に付けていた。これが移精なのかもう少しよく見ようと近づいたら、さっと飛ばれてしまった。
ギンヤンマ0903-3.JPG



















少しして、田んぼを見渡して見るとあちこちで飛んで縄張りを張りながら餌を捕っていた。
5個体以上はいたようだった。
休耕田になったことで、例年この時期見られないギンヤンマたちが居ついているのだろうか。
ギンヤンマ0903-4.JPG



















2020年9月3日 東京都 トンボ目ヤンマ科 ギンヤンマ

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