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今年もヨツボシトンボ! [トンボ目]

fieldの中で最も大きな湿地に1時間ほど立ち寄った。
元来、犬の散歩か生き物観察の目的でしか人が来ないのだが、今のご時世やはりこの時は誰もいなかった。
目的は「ヨツボシトンボ」が発生しているかどうか。
数年前から姿が見られるようになったトンボで、東京都のレッドリストでこの地域では絶滅危惧Ⅱ類に指定されている希少種だ。
いつも枯れた抽水植物の先端にとまっているので探してみると、いたいた!
ヨツボシトンボ0514-1_1.jpg



















一見、シオヤトンボやシオカラトンボのメスや未成熟のオスと色が似ているが、前後翅結節部の黒い四つの紋が特徴なので間違いない。
敏感で近づくとすぐに飛んでしまい、標準ズームレンズの望遠側150mmでようやくこの大きさだ。
まぁ、今年も見ることが出来てほっ!とした。
ヨツボシトンボ0514-2_1.jpg





























「ハラビロトンボ」の黒く成熟してきたオスも見られた。
この日見た限りは数はまだ多くはないようだ。
この種も東京都のレッドリストでこの地域で絶滅危惧、これから数が増えるのか少し心配だ。
ハラビロトンボ0514_1.jpg



















シオヤトンボも少なからず見られ、成熟した雄の腹部と特に複眼の水色、まさに空色は「とんぼのめがねは水いろめがね」の唱歌がぴったりで美しかった。
シオヤトンボでさえこの隣町では絶滅危惧種に指定されている。
シオヤトンボ0514_1.jpg



















多くのトンボが見られる湿地だが、数年前の台風により湧水の流れに土砂が流入して水道が断たれてしまった。今は地下から湧き出る僅かな湧水で部分的に潤っており、抽水植物も生息域が減少している。
この湿地では丘陵で希少種のトンボがいくつか見られてきたが、このままでは陸地化が進み生息が危うい。
例年クロスジギンヤンマが羽化していた場所もすっかり干上がっていてもちろん抜け殻もない。
今年はアズマヒキガエルの卵塊も一つも見られなかったのが残念だ。
それでもこの日数頭のクロスジギンヤンマが飛んでいたのを目にして、ここで羽化したのかそれとも他から飛んで来たのかとても気になった。
今年こそ、何とか湧水の水道を確保しなければと思う!
湿地0514_1.jpg



















2020年5月14日 東京都 トンボ目トンボ科 ヨツボシトンボ、ハラビロトンボ、シオヤトンボ

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