クモを狩る オオモンクロクモバチ [ハチ目]
林床でクモを運んでいるハチを見つけた。
クモ専門の狩りバチの代表ともいえる「オオモンクロクモバチ」だった。
腹部のオレンジ色の紋が目印。
カメラを向けるとクモを放して立ち止まった。
クモの周りを歩き回った後、余裕の体の清掃?
クモは体の模様からコアシダカグモのようだ。
徘徊性の待ち伏せ型でコオロギやカマドウマ、ゴキブリなどを捕食する。
じっとしているとクモを咥えてまた運び出した。
咥える場所はクモの種によっておおむね決まっているようで、このハチは触肢や歩脚を咥えて後ろ向きに運ぶ。
ようやく巣の前までやってきたら、一旦獲物を放して巣の中を確認。
なかなか用心深い。
中を確認して異常がないと判断したようで、獲物を咥えて巣に引きずり込む。
とうとうクモは穴の中へ消えて行った。
それにしてもこのクモはハチよりも大きく虫たちを捕らえる猛者だが、それを狩るとは一撃必殺の技なのだろう。
その瞬間はまだ見たことがない。
返り討ちに会うことはないのだろうか?
2016年7月7日 東京都
ハチ目クモバチ科 オオモンクロクモバチ
クモ目アシダカグモ科 コアシダカグモ CANON EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/MT-24X
2016-07-10 22:05
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コメント(6)
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まるでファーブル昆虫記を読んでいるような記事^^
撮影たいへんだったのではと想像します。
by ぜふ (2016-07-11 08:57)
私も一度、勇壮な狩りの場面を見てみたいものだと思っています。何かの本に「気の遠くなるような長い探餌飛翔とそれに続く電撃的な狩り」と書いてありましたから恐らく一瞬の出来事なんでしょうね。造網性のクモはハチの接近する音を聞いただけで巣から落ちるようですが、この種のように徘徊性のクモはどんな対抗手段を持っているのでしょう?やはりそういう場面に遭遇してみたいです。
by clossiana (2016-07-11 15:06)
こんばんは
この種名を見てあれっと思いました。
変更があったのを知りませんでした。
昔から慣れ親しんだオオモンクロベッコウでは
無くなったのですね!
こんなシーンを押さえるとはさすがとしか
言いようがありません!!
by つばさ2号 (2016-07-11 23:36)
ぜふさん コメントありがとうございます。
先述のアカハナカミキリを観察中に周りを低空飛行でたくさん飛んでいたので、ひょっとしてと思っていたら見つけました。
今回の個体は、比較的警戒心が薄く撮らせてくれました(^^)
by hirokou (2016-07-12 20:26)
clossianaさん コメントありがとうございます。
飛んでいるのを見ていると、ほとんど止まらず低空で丁寧にくまなくといった感じでした。まさに「気の遠くなるような」ぴったりです。
そんな中で見つけた時の「電撃的な狩り」の場面見てみたいですね!!
by hirokou (2016-07-12 20:31)
つばさ2号さん ありがとうございます。
そうなんです!
数年前にこの仲間の種名が変更になり、慣れるのに一苦労。
いまだに旧名が頭に浮かび、図鑑を引く始末です。
見た瞬間、オオモンクロベッコウって思っちゃいますね(^^)
by hirokou (2016-07-12 20:34)